2006年03月08日

独学か、通信・通学か

税理士試験における「一般論」としては、簿記論・財務諸表論での独学は可能で、税法科目での独学は厳しいといったところでしょうか(あくまでも一般論です)。
一番大きな理由は、適当なテキストがないという点かもしれません。
試験向きのテキストがない場合、あまりにも学習上のムダが多い気がします。
この意味では、通信にも意味はあるでしょう。
もっとも私の場合には、「通信」と名のつくものは、続いたためしがありません(残念)。

どちらがよりベストかという判断は可能性とは別に考えるべきでしょう。
通学のメリットは、なんといってもモチベーションの維持にあると思います。

独学が可能であるかの一つの基準は、それなりの方法論をもっていることではないかと思います。
独学で補正がきかないのは、「知識」ではなく、むしろ「方法」ではないでしょうか。
通学では、講師の話を聞き、周囲の受験生の学習のスタイル等をみることができます。
これも通学での大きなメリットでしょう。
しっかりとした知識を身につける「方法」があるか、または、その「方法」を模索することをいとわないのでなければ、独学は恐ろしい程の遠回りになる可能性があると思います。

独学でいくにしろ、通信・通学を選択するにしろ、最初のスタイルを貫くというのもいいのかもしれませんが、ダメなら変えてみるって感じでもよいのではないかと思います。
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2006年03月02日

理解か、記憶か

税理士試験に限らず、「理解」が重要か、「記憶」が重要かの議論がなされることがあります。

極端な議論はおそらく成り立たないでしょう。
どちらかということは有り得ず、どちらも必要なのです。
しかし、どちらに重点をおくべきかといえば、やはり理解ではないでしょうか。
特に、基礎・応用期の学習を進めていく上で、7〜8割程度は、理解に重点を置くべきではないかと思います。
しかし、あくまでも重点を置くべきなのであって、記憶が必要ない訳ではありません。

経験的には、理解を重視すべきだと考える人は、もう少し記憶した方が効率がよいのではないかと思える場合が多いようです。
逆に、理解を疎んじる人は、長い目で見た場合の効率を損なっていることが多いように思います。

いずれにせよ、直前期でのスタンスの変更はききません。
見直すべきは、まだ試験までに時間のある段階で、そして結果が出ない、あるいは出なくなる予感があれば、今までのスタンスを変える必要はあるのかもしれません。
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2006年02月28日

総合問題の解き方

一般的な総合問題(決算整理型)の解き方としては、次の三種ないしはその併用といったところでしょうか。

(1)仕訳 → 決算整理後後試算表

(2)勘定 → 決算整理後試算表

(3)前試算表への加減 → 決算整理後試算表

もちろん仕訳をして、勘定へ記入し、その整理を経て、試算表をつくる時間的余裕があればいいのですが、その余裕は通常はありません。
とすれば、仕訳か、勘定記入のいずれかを省略するか(仕訳そのものは、もちろん頭の中できることになりますが)、全く違う方法をとることになるでしょう。
この場合でも複数行にわたるなど複雑な仕訳はメモ書程度には、書かざるを得ないでしょう。

通常は、決算整理前の残高試算表等が資料にあるので、これを利用して、そこに数字を書き込んで、最後にそれを集計するのです。
数字の横が空いていればそこに、空いていなければ、矢印なんかで、自分でわかるようにしておけばよいでしょう。
私は、なぜかプラスは(+)、マイナスは(△)というのが定着してしまっていますが、マイナスは(−)だっていいです。
最初は混乱する可能性もありますが、時間短縮には、これが一番てっとり早いと思います。

私自身は、できるだけ(3)でいくことを考えて、ダメなら部分的に(2)をとる場合が多いです。
ただ、この判断を誤ると結構、時間のロス(ないしは大量失点)に繋がります。
その判断は、問題を見た印象だけではわからない場合もあって、なかなか難しいですが。

簿記の出題では、決算整理が問われる事が多く、決算整理では、それほど特定の勘定の動きが大きくなることは少ないので、(3)でいける場合が多いかと思います。
この場合でも解答欄に直接解答できる項目は、直接解答欄に記入すべきでしょう。
後で訂正が入ったら、その時に直せばよいです。
これは訓練次第で慣れると思います。

逆に期中処理が多いときは、仕訳や勘定中心でいった方がいい場合が多いかもしれません。
ただし、本支店会計の未達事項や複数行にわたる仕訳については、科目名を略したメモ書程度の仕訳は書いた方がいいでしょう。
メモ書も何を書いて、何を書かないのかも問題を解いていく過程で、判断する以外にないでしょう。
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2006年02月25日

平成17年の出題(第三問)

【資料等】
(1)2月末残高試算表
(2)3月中の取引
(3)修正及び決算整理事項
(4)仕訳帳


【解答要求】
決算整理後残高試算表


【特徴】
ソフトウェア製造業を対象とした出題でした。
ソフトウェアの問題を総合問題形式で解く機会はおそらくなかったでしょう。
また、昨年、個別問題としてソフトウェアが出題されたこともあって面食らった方も多かったのではないかと思います。

資料が月中取引と決算整理事項と平成16年の第三問と同様であり、平成16年の出題を手がけていた方は、難しいなりにもそれなりの対処ができたのではないでしょうか。
消費税が税込で、また、税効果もあったので、その量から考えても、すべてを解答するということは、もちろんできないでしょう。

今回の特徴としては、この他、やや実務的な出題が目立った点があげられます。
個人名義での借入、事務所の賃借時の敷金等の処理等は、通常の学習簿記ではあまりお目にかからない項目でした。
また、当座預金勘定関連の資料についても実務上、頻度の多い項目があげられていたことを考えると、実務上、頻度の多い処理を中心とした出題がなされているといってよいでしょう。
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2006年02月24日

平成17年の出題(第二問 問3−2)

【資料等】
(1)・(2)外貨建満期保有目的債券の取得等の状況
(3)為替レートの推移


【解答要求】
(1)平均為替レート
(2)為替差損


【特徴】
外貨建満期保有目的の債券の期末評価を中心とした出題でした。
償却原価法(定額法)、換算、有価証券利息についての正確な知識を持った上で、有価証券利息からの逆算等が必要という推定的要素を含む出題でした。
社債の発行日が示されておらず、また、償却原価法適用時の平均為替相場が、債券の保有期間に応じたものである等、普段とやや異なる設定もあり、苦労した方が多かったのではないでしょうか。
posted by 簿記論講師 at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 過去出題傾向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月23日

平成17年の出題(第二問 問3−1)

【資料等】
二期にまたがる機械輸入の資料
予約相場(予約時)、直物相場(決算時、輸入時、決済時)


【解答要求】
繰延ヘッジ損益、輸入機械の減価償却費


【特徴】
予定取引(実行が確実な将来の取引)に係るヘッジ会計(繰延ヘッジ)の出題でした。
小野試験委員のご専門に外貨建取引があがっていたので、対策をとられていた方もいらっしゃると思います。
しかし、ここまでの対策をとっていた方は少なかったのではないでしょうか。
二期にまたがる出題で、一期のみを考えた会計処理を行うことができず、混乱した方も多かったと思います。
対策をとっていなかった方は、速攻でとばすか、何となく(時間をかけずに)やっておくという感じでよかったのではないかと思います。
posted by 簿記論講師 at 23:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 過去出題傾向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月22日

平成17年の出題(第二問 問2)

【資料等】
(1)決算整理前残高試算表(一部推定あり)
(2)減価償却についての留意事項
(3)各資産についての留意事項


【解答要求】
建物は改修、
備品は定額法から定率法への変更、
車両は買い換えがある場合の
それぞれの決算整理前残高試算表の建物、備品、車両運搬具の各勘定残高及び車両運搬具売却損の金額


【特徴】
第二問の中では、もっとも解答しやすかったのではないかと思います。
その分、特に慎重に解答する必要があったといえるでしょう。
問題を読んでいて、へえっと思ったのが、車両売却損(d)を、決算整理前試算表ではなく、あえて、別の箇所に表示している点です。
これは、期中で固定資産を売却等した場合の減価償却について、いくつかの考え方があり、特定の考え方で解答が異ならない(複数解答がでない)ための配慮といってよいでしょう。
(減価償却の考え方については、「税理士試験 簿記論 講師日記」上級問題集1の解説参照)
posted by 簿記論講師 at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 過去出題傾向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月21日

平成17年の出題(第二問 問1)

【資料等】
(1)前期末残高試算表(一部推定あり)
(2)期中取引及び修正事項


【解答要求】
受取手形による回収額
決算整理後残高試算表(受取手形、売掛金、貸付金)


【特徴】
勘定分析を行い、個々の処理を正確に積上げた上で、貸倒引当金繰入額からの逆算を要する出題でした。
必ずしも難易度が高い項目が含まれている訳ではありませんが、なかなか簡単に正答という訳にはいかなかったのではないでしょうか。
一つでも処理を間違えてしまうと貸付金以外の3箇所が連動するため、貸付金のみの正答というケースは少なくないと思います。
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2006年02月20日

平成17年の出題(第1問)

【資料等】
(1)期首残高(一部推定あり)
(2)特殊仕訳帳(現金出納帳、当座預金出納帳、仕入帳、売上帳、受取手形記入帳、支払手形記入帳)
(3)利益処分
(4)決算整理事項(貸倒引当金、減価償却、売価還元低価法、経過勘定、売買目的有価証券、その他有価証券)


【解答要求】
期首残高(2箇所)、決算整理後残高(7箇所)、当期純利益(当期純損失)


【特徴】
特殊仕訳帳の出題ですが、特殊仕訳帳であることをほとんど意識しないで解答できるのではないかと思います。
各所の推定事項、利益処分、決算整理にも驚くほど難易度の高い項目は含まれていません。
唯一、それなりの難易度をもっているのが、決算整理事項の商品に関する事項(売価還元低価法)です。

たった一つの資料をきちんと読めないだけで、最終値を含めて10箇所中の5箇所!がアウトの可能性があり、ちと、意味がわかりません。
なぜ、この項目だけに連動性を持たせるのか。
売価還元低価法がそれほどの重要性を持つのか。
謎です。
posted by 簿記論講師 at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 過去出題傾向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月19日

平成17年の出題(全般)

第1問の難易度が低かったものの総じて例年並の難易度、量の出題だったといってよいでしょう。

(第1問)総合問題
期首残高、期中の特殊仕訳帳(現金出納帳、当座預金出納帳、仕入帳、売上帳、受取手形記入帳)、決算整理事項を元に、主として決算整理後残高(期首残高を含む)を算出する問題です。
帳簿の関係は、特殊仕訳帳であり、一部推定事項を含むものの難易度はさほど高くないといってよいでしょう。
売価還元低価法の適用があり、ここが他の解答箇所に連動するため、ここを外すと点数の伸びを欠く結果となってしまったかもしれません。
逆にいえば、ここをクリアしていれば、高得点が見込めます。

(第2問)個別問題4題
問1 一部推定を含む貸倒引当金絡みの出題
問2 有形固定資産を中心とした出題(資本的支出、定額法から定率法への変更、買換え)
問3−1 予定取引(輸入取引)に対する繰延ヘッジ会計
問3−2 外貨建満期保有目的の債券
一見、一般的な出題にみえますが、一箇所のミスが他の箇所に連動するケースが多く、見かけよりも正答が得にくい出題でした。

(第3問)総合問題
ソフトウェアの企画・開発・販売業を対象し、月中取引、決算整理事項から決算整理後残高試算表を作成する問題。
消費税、税効果があり、実務的な項目(個人名義での借入、敷金の取扱い等)もあり、ソフトウェアの出題を総合問題形式で解く機会はなかったでしょうから、とにかく解きにくかったと思います。
最後まであきらめず、それ以外の項目をどれだけじっくりと解答できたかが勝負になると思います。
posted by 簿記論講師 at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 過去出題傾向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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